デジモンテイマーズ第2話感想

デジモンテイマーズ第2話「君はぼくのともだち テリアモン登場!」感想

脚本:小中千昭 演出:佐々木憲世 作画監督:八島善孝 美術:清水哲弘 (2001/4/8 放映)

ギルモンのふとした攻撃に恐れを抱いたタカトだったが、ギルモンはタカトに親近感を覚えたらしく近づいて匂いを嗅ぐ。僕のことわかるんだねと喜ぶタカト。これを含め、野沢氏のどうにも愛くるしいギルモンっぷりが素晴らしいです。
遅くに帰宅して、段ボールをかぶせたギルモンは両親にバレバレなのが苦しいところだがあくまでごまかすタカトたちのやりとりが可笑しい。以前にも小動物を連れ込んだ過去があるよう、後でわかるが野良猫。一緒にいたいから大人しくと諭すタカトだが生まれたてのオツムのギルモンには難しいところがかわいい。タカトモン呼ばわりされるが「君のパートナーなんだ」ゴーグルを付け「僕は君のデジモンテイマーなんだ」と得意げ。ギルモン相手に見栄を切るのも、それにギルモンがノーリアクションなのも可笑しい。太一のゴーグルのデザインはシンプル、大輔が初めに付けていたのは硬質で丈夫そう、タカトのは素材もデザインもソフトで非熱血主人公タカトらしい。しかも、自分の意志で付けてテイマーを宣言する。ここは無印・02の誰かに「選ばれし」子どもとの違いだ。あとになるが、ジェンもルキもヒロカズたちも自分の意志でテイマーになっている。当初3作目の企画タイトルは「デジモンアドベンチャーEVO」だったが、小中氏が漫画の「Vテイマー01」という用語に惹かれて「デジモンテイマーズ」を提案したという。
謎の国家機関では、デジモンが「リアライズ」という言葉が初めて聞かれる。
ゴーグルを付けたまま同じ布団で爆睡しているタカトとギルモン。両親の会話では、業務上ペット不可という母の意見が通るが、この夫婦、会話のテンポから普段は妻の方が優位なようだ。緊急事態となると変わってくるのだが。
新宿中央公園、カップルを尻目にリアライズしたデジモンを目指して謎の少女が到着。手にしたアークで「ゴブリモン・成長期」その他性格や必殺技などを表示できる仕様。彼女のアークは青色。サングラスはデジタルフィールドでの目の保護のためという。戦いの目的に迷いがない冷静さで、パートナーも俊敏で強い。パートナーにスラッシュを求められ「わかってる」と少女。2人とも戦い慣れしている感じだ。初のスラッシュバンクはルキ。スラッシュバンクと挿入歌カッコイイ!これ作中で何度となく見ることになるのだが、懲りずに毎回カッコよくてうっとりする、まるで飽きないからすごい!!
カップル(男:小嶋一成)のキスシーンを興味津々でお邪魔するクルモン。その存在が他のデジモンの進化に関わるというのがごくわずか垣間見える。そう、ゴブリモン(木村雅史)がバトル中にフーガモンに進化。しかし自信満々で倒されロードされる。ひたすら強さをパートナーに求める少女。かっこいいが、その冷徹さに見ていて今は感情移入ができない。ただ、「強くなるのよ」と言った後しばらくしてかすかに微笑むのがいい。
近所での戦いを感じ取って攻撃態勢になるギルモン。タカトにはその理由がまだ分からない。翌朝、母にペット不可を言い渡されてとぼけるタカト。何とギルモンを2階の窓から屋外に連れ出した。工事現場で段ボールとパンをあてがって留守番させるタカト。ゴーグルを常時付けテイマー宣言はいいが、何せ大きいから隠しどころに困るし、どうもカードバトルが強いヒロカズにはロクに取り合ってもらえないし、いいことばかりではない。
体操着なんですけど。女子のブルマーは特定の性的嗜好者の対象になるからと廃止になってるはず。過去の遺物ですご注意を。
幅跳びでは加藤さんにいい所見せたいなど、日常のタカト。それを脅かす学校へと出てきてしまった非日常の象徴であるギルモン。先生(岩本哲也:どなたか不明)を爪痕で驚かせたり、校長(黒沢清二:菅原淳一)(問題発言あり)とコミカルなやりとりの後非常ブザーを押させてしまう。気にも留めず、今度はタカトと同じパンの匂いのする給食室でまたひと騒動。それに気付いて途方に暮れるタカトに、声をかけてきた少年とデジモンがいた。テリアモン(多田葵)「自分のパートナーデジモンとちゃんと付き合えないんじゃ、デジモンテイマー失格だな」と当初から毒舌、しかも脱力系。ユニークなキャラ。緑色のアークを持ち、デジモンと十分コミュニケートできている少年を見て、自信喪失して泣いてしまうタカト。かわいそうだし、か、かわいいvこの時ばかりはテリアモンを恨んだよ。勘ともいうべきもので屋上に昇ったタカトは、青い空のもと赤いギルモンを見つける。手こずって、でもスゴク大切な存在なんだよ君は。失格とか、そんなんじゃないんだよ!!ハグのはずみでタカトを押し倒してしまうギルモン。ええギルタカです。やっぱデカっ。泣き笑顔もめちゃかわいい、抱きしめた(以下自主規制
テイマーの一人を帰国子女にしたいというのは関Pの考えだった。映画ではコーカソイド(モンゴロイド、ネグロイドに対しての白色人種のこと。主な居住地はヨーロッパ、西アジア、北アフリカ、西北インド。)の少年だったので、今度はアジア系にしようということで香港人と日本人のハーフとなったのが李君だという。「無問題」をテリアモンの口癖にしようと考えたのも関Pと言うから、ホントその判断というか審美眼というかには恐れ入る。
という訳で、テリアモンの登場とはいえギルタカメインの回でした。
下校時、新宿中央公園で隠れどころを探すタカトとギルモン。突然バトルを仕掛けてきたのは、あの夢の少女とそっくりの子。なぜだと困惑するタカト…

次回予告:「デジモンは戦うもの」と言い放つ少女、タカトどうする?ギルモンは黙ってなさそう。ファイナルコールはタカトとルキ。

(2021/7/22 記)



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