デジモンアドベンチャー:第54話感想

デジモンアドベンチャー:第54話「さすらいの戦鬼リベリモン」感想

脚本:十川誠志 絵コンテ:鈴木正男 演出:宍戸望 総作画監督:浅沼昭弘 作画監督:二階堂渥志、舘直樹 (2021/6/27放映)

●全体を見て:録画のタイトルには「戦闘狂の素顔」と追加されている。
子どもたちの中で居たのは太一とアグモンだけ。勇気の紋章の謎どころか、太アグが大したこともせずリベリモンとキュートモンに主役を譲るという終盤(じゃないの?!)54話にして考えられない展開。完全に番外編をぶっ込んでいる。無印なら54話で終わっているよ。一体デジヴァイスの矢印は何を示すというのでしょう!全然あてにならん。紋章の謎解く気あんのか(# ゚Д゚)!しかもまた、巨大な危機(「危機」じゃなく別の言葉なんだけど思い出せない)に関するバトルでもない。どうやって最終話に向けて収集するつもりなんだろう。もう開いた口が塞がらない。リベリモンとキュートモンのふれあい自体は、全くもっていいお話だったのだけど。
原画には日本名とともに多くの外国名が。またフィリピン班さんかな。今回はバトルシーンの絵がスピーディーかつ芸が細かくすごく良かったですv

●太一とアグモン:唯一のレギュラーメンバー。リベリモンには感じるところあり、「大切なものを守るために戦う」と自ら戦う理由に言及。

●リベリモン:rebellion反乱、反抗の意から来た名だろう。死の淵に追い込まれたデジモンが周囲のジャンクデータを取り込み進化したというサイボーグ型の完全体。声が江川央生さんで、かつてのオーガモンであったらしいが、記憶喪失と言ってもその理由がそもそもわからない。第9話で道を示してくれたオーガモンは死んだはずだから別個体ではと私は受け取った。しかしよその感想を読むに、ギロモンに「死にぞこない」と評されるとおり、あのオーガモンが「死の淵に追い込まれた」末に進化したのか。そしてあのオーガモンのフラッシュバックのシーンもそう。向かう場所は「まっすぐだ」もそう。じゃあそうなのかなあ。
必殺技は左腕から大量に放つ「ヴァンキッシュミサイル」、右腕の重機で敵の体を粉砕する「マキシマムデモリッシャー」。記憶がないことからか自分の存在意義がわからずいたずらに戦いに身をやつしている。ボルトモン戦はリベンジマッチ。が、太アグの絆に感化され、自分の守るべきもののための戦いに目覚めた。ラストシーンで右の角に触れていたのが意味深なんですけど。
孤高の戦鬼が、光子郎にモヒカンヘアをいじられる羽目に;

●キュートモン:cuteはまんま可愛らしいからの命名だろう。マフラーと耳当てをした寒い地域に棲む妖精型の成長期。大きなうさぎの耳のようなのは耳ではなく一種の感覚器官で、他のデジモンの接近を感知する。傷を癒す能力を持っていると図鑑にあるが、聖なるデジモンという訳ではないから、すごい設定だ。ヒーリング系の技持つデジモンて珍しくない?小さいクセに、やたら大きな強いデジモンの前に立ちはだかろうとするのは致命的な悪い癖だよな。リベリモンに助けられた過去を深く恩義に感じている。自らのケガや危険も顧みず、リベリモンに献身するやさしい子。
お客に出した飲み物の周りにチョロモン。元がネズミだからなんでしょうが、ただのデータなんでしょうが、不潔な感じで主婦的にはNG。わざわざ出演させた意味が分からん。
声は桑島法子(ほうこ)さん、岩手県出身、青二プロダクション所属で、大人気の役者さん、私の印象が強いのは「ハートキャッチプリキュア!」のキュアサンシャイン.最近では「BORUTO」のデルタだが、クロスウォーズにて天野ネネとキュートモンを演じておられたという。

●ボルトモン:boltの命名は体に刺さる無数のボルト(ねじ)からだろうか。テイマーズのシャイニングエボリューションで一瞬現れたことがあるサイボーグ型の究極体。機械ベースで造られたアンドロモンとは違い、肉体ベースで造られたボルトモンは感情を持ちパワーも優れていたが、制御が難しく暴走してしまい闇に葬られた。存在を否定され悲しみの闇をさまよう悲運のデジモンだという。だからこの荒野にたどり着いたのね。そう知ってしまうとまともなセリフはほぼないものの感情移入してしまう。必殺技は巨大なバトルアックスを軽々と扱う「トマホークシュタイナー」。ん?図鑑さん、アニメでは軽々とは扱ってなかったぞ?
声は既出の松山鷹志さん、準レギュラーな扱いだが、セリフが何とも;

●ボアモン:boarは去勢しない雄ブタの意。がどう見ても豚というより猪に見えるのは設定上の不備か。猪突猛進を具現化した勇気のデジメンタルで進化した哺乳類型のアーマー体。炎をまとい、額にはクロンデジゾイド製の「突撃額当て」を付け障害物を砕いてしまう。ギロモンにけしかけられているから、知的な自我はあまりないよう。

●ギロモン:giroの意味は調べたが不明。機雷型の完全体。ネット内をパトロールし、違法に侵入するデジモンを撃退し、最悪自爆して侵入者を消滅させるという恐ろしいデジモンという。加えて、ワクチン種だが、見た目が怖く、今回は狂暴者として描かれた。必殺技は強力な手りゅう弾「デッドリーボム」。声は既出の佐藤悠雅さん、中村光樹さん、あと田中啓太郎さん(兵庫県出身、青二プロダクション所属、「進撃の巨人」のカルロ等で出演された方)、谷嶋駿温(やじまとしはる)さん(調べたが青二プロ所属という意外不明なのでほやほや新人さんかな?年齢は非公開だが、サイトのジュニア欄に載っているのでお若いのだろう。)。4人の違いは声の加工が強くされて正直聴き取れませんでした。つ~か、なら4人要るかって話で。新人さんのトレーニングを兼ねての出演??

●その他、強い者にやられてしまったであろう悪いデジモン達:ゴブリモン、パグモン、テッカモン

●次回予告:ババモンにジジモンにミミをフィーチャー、またギャグ回か。ただ、何気に究極体ロゼモンが出てるということは、やっと紋章の謎に触れる話か?!と期待。しかし太一、どこにでも顔を出す、移動距離の多さはいちいちメタグレに進化して飛行し稼いでるのか?

(2021/6/28 記)          もどる